MMLにおける時刻の種類と定義

MMLでは情報の粒度と性質に応じて,様々な時刻が定義されている.これらを,正しく認識し,運用する必要がある.MMLで扱う時刻のうち,主なものをあげる.

 

(1)   createDateMML基本構造1.Mmlの属性)

MMLインスタンスの生成時刻である.MMLの生成処理を行うMMLプロセッサが入力することを想定している.文書記載内容の時刻とは,原則として無関係である.すなわち,文書内容が10年前のものであっても,今日の時刻でMMLインスタンス化することもあり得る.

(2)   startMML基本構造1.1.4.scopePeriodの属性)

MMLインスタンス全体の記載内容が,意味論的に対象としている期間の開始日である. MmlModuleItemMML基本構造1.2.1.)が複数繰り返しているときは,すべてのMmlModuleItemを対象とする.

(3)   endMML基本構造−1.1.4.scopePeriodの属性)

MMLインスタンス全体の記載内容が,意味論的に対象としている期間の終了日である. MmlModuleItemMML基本構造1.2.1.)が複数繰り返しているときは,すべてのMmlModuleItemを対象とする.

(4)   confirmDateMML基本構造1.2.1.1.4.

一つのcontentMML基本構造1.2.1.2.)の記載内容が確定された日付である.通常は,診療録電子保存の記載確定日に相当する.記載確定日は,文書の記載日に一致することが運用上好ましい.注意を要するのは,イベントの発生日とは必ずしも一致しないことである.数日前のイベントを,今日記載した場合は,confirmDateに今日の日付を記載する.MMLでは,正確なイベントの発生日は,文書内容を解析しないと得られない.文書内にエレメントとして明示的にイベント発生日時が記載されていることもあるが,文脈から判断するしかないこともある.これは,現実的な診療録の運用上,やむを得ないことである.

(5)   startMML基本構造1.2.1.1.4.confirmDateの属性)

contentMML基本構造1.2.1.2.)の記載内容が複数の日付にまたがる情報(例えばサマリー)である場合には,記載内容が対象とする期間の開始日を入れる.上記(2)のScopePeriodMML基本構造1.1.4.)がMML文書全体の対象期間であるのに対し,こちらは,一つのMmlModuleItemの期間を表していることに注意を要する.

(6)   endMML基本構造1.2.1.1.4.confirmDateの属性)

上記同様に,contentMML基本構造1.2.1.2.)の記載内容が複数の日付にまたがる情報である場合には,記載内容が対象とする期間の終了日を入れる.

(7)   mmlHi:startDate(健康保険情報1.5.

健康保険の交付年月日である.この日付は,上記(2)(3)(5)(6)の対象に含めることは,医学的に意味がないので,対象外とする.

(8)   mmlHi:expiredDate(健康保険情報1.6.

健康保険の有効期限である.この日付は,上記(2)(3)(5)(6)の対象に含めることは,医学的に意味がないので,対象外とする.

(9)   mmlRd:startDate(診断履歴情報1.4.

疾患開始日である.この日付は,上記(2)(3)(5)(6)の対象に含めることは,医学的に意味がないので,対象外とする.

(10)               mmlRd:endDate(診断履歴情報1.5.

疾患終了日である.この日付は,上記(2)(3)(5)(6)の対象に含めることは,医学的に意味がないので,対象外とする.

(11)               mmlRd:firstEncounterDate(診断履歴情報1.7.

疾患の初診日である.開始日が医学的に疾患の生じた日であるのに対し,初診日は,最初に医療行為の対象となった日である.この日付は,上記(2)(3)(5)(6)の対象に含めることは,医学的に意味がないので,対象外とする.

(12)               mmlSg:date(手術記録情報1.1.1.1.

手術施行日(イベント発生日)であり,記載日ではない.記載日は,上記のごとくconfirmDateMML基本構造1.2.1.1.4.)に記載する.両者は必ずしも一致しないことに注意を要する.

(13)               mmlSm:start(臨床サマリー情報1.1.mmlSm:serviceHistoryの属性)

サマリー対象期間の開始日である.通常は,startMML基本構造1.2.1.1.4.confirmDateの属性)と同じ値をとる.

(14)               mmlSm:end(臨床サマリー情報1.1.mmlSm:serviceHistoryの属性)

サマリー対象期間の終了日である.通常は,endMML基本構造1.2.1.1.4.confirmDateの属性)と同じ値をとる.