MML基本構造とCLAIM独自定義

 

 

CLAIMは,MML基本構造の内部に挿入される一部分構造である.ここでは,MML基本構造をMML仕様Version2.3から引用し,それに追加する形式で,基本構造におけるCLAIM独自定義あるいは解釈上の注意点について【CLAIM】の項目で述べる.

 

1.Mml

【内容】MML開始・終了タグ

【CLAIM】属性に,CLAIMモジュールのnamespaces宣言を入れなければならない.他のnamespaces宣言は,用いたDTDに対してのみ記載することも可能である.

namespaces宣言に用いるuriは以下のものを用いること.但し,現時点では以下のuriにDTD等の実体は存在しない.uriは,モジュール単位でのバージョンの宣言を兼ねている.(本仕様書の基本方針―「モジュール単位でのバージョン管理」参照)

予約請求モジュールのuri

http://www.medxml.net/claim/claimModule/2.1

点数金額モジュールのuri

http://www.medxml.net/claim/claimAmountModule/2.1

 

1.1.MmlHeader

【内容】ヘッダ情報

1.1.1.mmlCi:CreatorInfo

【内容】生成者識別情報.構造はMML共通形式(作成者情報形式)参照.

【CLAIM】MMLインスタンス生成における生成者情報であり,CLAIMモジュールの生成者と必ず一致させる必要はない.

【省略】不可

 

1.1.3.1.tocItem

【内容】本MML文書で使われている全てのDTDをリストアップする.

【CLAIM】使用DTDの中に,CLAIMモジュールのDTDを示すuriを含めなければならない.CLAIM Version 2.1のuriは,次のものとする.実装者がローカルなディレクトリにCLAIMモジュールのDTDのコピーを置いていても,以下の公式のuriを記載しなければならない.

予約請求モジュールのuri

http://www.medxml.net/claim/claimModule/2.1

点数金額モジュールのuri

http://www.medxml.net/claim/claimAmountModule/2.1

【データ型】string

【省略】不可

【繰り返し設定】繰り返しあり.使用したDTDの種類だけ繰り返す.

 

1.2.1.1.docInfo

【内容】個々の文書のヘッダ情報

【CLAIM】MML0005テーブルの「claim」および「claimAmount」を用いる.contentModuleTypeには予約請求モジュールでは「claim」,点数金額モジュールでは「claimAmount」と入力すること.

【省略】不可

【属性】

属性名

データ型

省略

使用テーブル

説明

contentModuleType

string

#IMPLIED

MML0005

文書の種類コード

 

1.2.1.1.2.title

【内容】文書タイトル

【CLAIM】CLAIMモジュールに文書タイトルをつける必然性は見当たらないが,省略不可となっているため,何らかの文書タイトルをつけておかなければならない.想定される運用例として,最初に出現した診療行為区分名を自動的に取り込んでタイトルとすることが考えられる.

属性のgenerationPurposeは,「claim」と入力すること.

【データ型】string

【省略】不可

【属性】

属性名

データ型

省略

使用テーブル

説明

generationPurpose

string

#IMPLIED

MML0007

文書詳細種別

 

1.2.1.1.3.1.uid

【内容】文書ユニークID.ユニーク番号の形式はUUIDとする(UUIDはハイフンを含めた形式とする).MMLプロセッサーは,MMLインスタンスを受け取った時に,何らかの手段でuidをローカルに保存しておくことを強く推奨する.

【CLAIM】CLAIMモジュールにおいても,文書ユニークIDは必須である.

【データ型】string

【省略】不可

【例】

<uid>0aae5960-667c-11d3-9751-00105a6792e7</uid>

 

1.2.1.1.3.2.parentId

【内容】関連親文書のID.活用法については,基本方針の「文書間の関連付け」を参照すること.

【CLAIM】CLAIMモジュールにおいては,オーダー文書との関連付けを記録として残すために用いることが想定される.すなわちオーダー文書(オーダーを含む経過記録情報モジュール)を関連親文書として,属性のrelationに「order」を入力する.

また,関連する健康保険情報モジュールのuidは,parentIdによっても設定可能であるが,CLAIMモジュール内のclaim:insuranceUidに記載することを原則とする.

【データ型】string

【省略】省略可

【繰り返し設定】繰り返しあり.親文書が複数の場合に繰り返す.

【属性】

属性名

データ型

省略

使用テーブル

説明

relation

string

#IMPLIED

MML0008

関連の種別

 

【例】親文書に対する訂正文書(新しい版)である場合

<parentId relation = "oldEdition">0aae5960-667c-11d3-9751-00105a6792e8</parentId>

 

1.2.1.1.4.confirmDate

【内容】カルテ電子保存の確定日

【CLAIM】モジュール生成日である.必ずしも,CLAIMモジュール内の「オーダー発行日」「実施予定日」「実施日」と一致させる必要はない.

【データ型】date 書式:CCYY-MM-DD

【省略】不可

【属性】時系列情報が1文書となっている場合は,次の属性で開始日と終了日を記載する. ScopePeriod(1.1.4.)がMML文書全体の対象期間であるのに対し,こちらは,一つのMmlModuleItemの期間を表していることに注意.

属性名

データ型

省略

使用テーブル

説明

start

date

#IMPLIED

 

時系列情報場合の開始日

end

date

#IMPLIED

 

時系列情報場合の終了日

 

1.2.1.1.5.mmlCi:CreatorInfo

【内容】個々の文書の作成者情報.構造はMML共通形式(作成者情報形式)参照.

【CLAIM】CLAIMにおける文書作成者とは,記載された診療行為を指示した医師であることがもっとも想定される.

【省略】不可

 

1.2.1.1.6.extRefs

【内容】content内に記載されているすべての外部リンク情報のリスト.content内を解析しなくても,外部参照ファイルのリストを得ることができる.

【CLAIM】CLAIMモジュール内にmmlCm:extRefエレメントはないため,extRefsは空要素とする.

【省略】不可

 

1.2.1.1.6.1.mmlCm:extRef

【内容】外部リンク情報.構造はMML共通形式(外部参照形式)参照.

【CLAIM】CLAIMモジュール内にmmlCm:extRefエレメントはないため,mmlCm:extRefは省略される.

【省略】省略可

【繰り返し設定】記載されている外部リンク情報の数だけ繰り返す.

 

1.2.1.2.content

【内容】記載内容.namespaceを用いて,モジュールを入れる.一つのcontentにモジュールは1種類のみ可.

【CLAIM】一つのcontentに一つだけCLAIMモジュールを入れる.

【省略】通常は省略不可だが,リスト形式クエリの返答である場合のみ省略可.